むかしむかし、谷と緑の山々に囲まれた小さな村に、メイという少女が住んでいました。メイは、おばあさんと一緒に、わらぶき屋根の家で暮らしていました。家の前には、年老いたスモモの木が一本植えられていました。少女は手先が器用で、目がよく、そしてとても特別な習慣がありました。破れているものや、欠けているもの、ボタンが一つ足りないものを見つけると、いつも直そうとするのです。
メイは郵便配達のおじさんの袋を繕ったり、年老いた犬の毛布を縫い直したり、きのこ採りの人のかごに取っ手を付け足したりすることができました。そうしたことをしても、ごほうびが欲しいわけではありません。メイは、まだ使えるものなら、捨てるべきではないと思っていたのです。おばあさんはいつもメイの頭をなでて、こう言いました。「物を大切にする手は、小さな明かりのようなものだよ。世界中を照らすことはできなくても、隣にいる人が道を見るのを助けるには十分なのさ」
ある年、冬が早く訪れ、いつもとは違って長く続きました。山から吹き下ろす風は、日に日に冷たくなっていきました。灰色の雲が空一面を覆い、太陽は朝に少し顔を出すだけで、すぐにまた姿を消してしまいました。とうもろこし畑は熟す暇がなく、庭の野菜はしおれ、鳥たちは歌おうともしませんでした。村の子どもたちは毛布にくるまり、火のそばに身を寄せて座らなければなりませんでした。大人たちも、心配そうに何度も空を見上げていました。
「太陽は疲れてしまったのかもしれないね」と、メイがかまどに薪を足したとき、おばあさんは言いました。「太陽は毎日、山や森、川や泉、それにたくさんの家々を暖めなくてはならないからね。もしかしたら、太陽の服が破れているのに、誰も気づいていないのかもしれないよ」
メイは顔を上げました。太陽も寒くなることがあるなんて、考えたこともありませんでした。メイの想像の中で、太陽は金色に輝く服を着た大男でした。毎朝その服を肩にかけて、空を通り過ぎていくのです。もし本当に服が破れているのなら、太陽はきっととても寒い思いをしているに違いありません。
翌朝、メイはとうもろこしのパンを何個か袋に入れ、毛糸のマフラーを巻いて、山へ登っていきました。太陽に、助けが必要かどうか尋ねたかったのです。道は曲がりくねり、乾いた葉でいっぱいでした。メイは凍った小川を渡り、茂みの下で身を寄せ合うウサギの群れと、風にあおられて身をかがめている若い松の木に出会いました。メイは枯れ枝を折ってウサギたちの屋根を作り、松の木の根元に葉をかぶせてから、先へ進みました。
山の中腹まで来たとき、メイは岩のそばで震えているスズメに出会いました。
「太陽のところへ行く道を知っている?」と、メイは尋ねました。
スズメは首をかしげました。「私はそんなに高くまで飛んだことがありません。でも、雲たちが話しているのを聞いたことがあります。山頂の向こう側に、光でできた部屋があるそうです。太陽は夜になると、そこで休むのだそうです」
メイはスズメにお礼を言い、パンをひとかけ分けてあげました。それから、また歩き続けました。山頂に着くと、メイは氷のように透き通った扉を見つけました。扉の向こうには広い部屋がありましたが、メイが想像していたように、まぶしく輝いてはいませんでした。太陽は窓辺に座り、両腕で膝を抱えていました。太陽が着ている金色の服は古びており、あちこちがすり切れて破れ、そこから光が細い筋となって漏れていました。
「こんにちは、太陽さん」と、メイは礼儀正しく言いました。「どこか痛いところはありませんか?」
太陽は顔を上げました。その声は、メイが夏の日に聞いた太陽の音よりも、低く弱々しいものでした。
「痛くはない。でも、寒いのだ。この服は、何度もの季節を私とともに過ごしてきた。繕いたいのだが、私の光の糸はもうなくなってしまった。服を着られなければ、地上を暖める力が足りなくなってしまう」
メイは袋を開け、おばあさんが自分の毛糸の服を縫い直すためにくれた赤い糸の巻きを取り出しました。その糸巻きは、縫い目一つ分しかないように思えるほど小さなものでした。
「この糸を使ってもいいですか?」
太陽は首を横に振りました。「きみの糸は光らない。太陽の光を留めておくことはできないよ」
「でも、試してみなければ、できるかどうかは分かりません」と、メイは答えました。
メイは太陽のそばに座り、縫い始めました。最初のひと針が服の裾を通り、赤い糸がそれに続きました。確かに、縫い目は光りませんでしたが、布の両端をぴったりと寄せておくことはできました。二針目が最初の針目につながり、三針目が二針目につながりました。やがて、破れ目に沿って、細い赤い糸の縫い目が伸びていきました。
太陽は縫い目を見て、ほほえみました。「光ってはいないけれど、とても丈夫だね」
メイは午後じゅう縫い続けました。糸がなくなると、髪を結んでいたリボンをほどいて、続きを縫いました。リボンも足りなくなると、パンの袋を結んでいたひもを使いました。そうした小さなものは、金や銀に変わったわけでも、自然に光を放ったわけでもありません。それでも、服を少しずつ閉じていく助けにはなりました。
ちょうどそのとき、強い風が部屋の中を吹き抜けました。扉が勢いよく開き、太陽の肩にかかっていた服がはだけました。隅の糸が引っ張られて、ぷつりと切れました。メイは驚き、太陽はがっかりしてうつむきました。
「きみは頑張ってくれた。でも、まだ十分ではなかったようだ」と、太陽は言いました。
メイは谷を見下ろしました。山頂からは、小さな家々の屋根、霜に覆われた野菜畑、そして家の前に立つ年老いたスモモの木が見えました。メイはおばあさんの言葉を思い出しました。小さな明かりは世界中を照らせなくても、隣にいる人が道を見るのを助けるには十分なのだと。
「私一人で縫ったら、とても時間がかかります」と、メイは言いました。「でも、みんなで縫えば、服はすぐに元どおりになります」
メイは山を駆け下りました。帰り道、スズメに太陽の服のことを話しました。スズメは飛んでいって仲間たちを呼びました。ウサギの群れは話を聞くと、リスに伝言を頼みました。リスは森を駆け抜け、鹿やキツネ、そしてハリネズミたちに知らせました。メイが村に帰り着くころには、ほとんどすべての動物が、太陽が助けを必要としていることを知っていました。
メイの話を最初に聞いたのは、おばあさんでした。おばあさんは、その話が本当かどうかを尋ねませんでした。ただ古い毛糸のマフラーを取り出し、柔らかな糸を一本ずつほどいて、小さな玉に巻きました。
「おまえが太陽には助けが必要だと信じているなら、おばあさんも一緒に縫おう」と、おばあさんは言いました。
村の人々は、順番に自分が持っているものを持ち寄りました。大工のおじさんは、いちばん丈夫な麻ひもを持ってきました。機織りの女性は、余っていた黄色い布を贈りました。羊飼いは白い羊毛を持ってきました。子どもたちは、何度も使ったリボンを出し合いました。光の糸を持っている人は誰もいませんでしたが、誰もが少しの時間と、思いやりの心を持っていました。
三日間、村全体がいちばん広い家に集まって作業をしました。大人たちは布を切り、子どもたちは糸を巻き、年寄りたちは結び目を丈夫にする方法を教えました。庭の外では、鳥たちが最も柔らかな枯れ草の糸を拾いました。庭のクモたちは、布の切れ端をつなぐために細い糸の道を張りました。一人ひとりが、どんなに小さくても一つの仕事を分担し、誰も他の人の貢献をけなすことはありませんでした。
服を山へ運び上げたとき、メイはそれが不思議な一枚の服になっていることに気づきました。色の違う布切れがつながり合い、畑や川、森や家の形を描いていました。同じものは一枚もありませんでしたが、すべてが一つになって、広くて暖かな服を作り上げていました。
太陽はその服を身にまといました。最初は、縫い目の隙間から光がかすかに漏れるだけでした。やがて、布の切れ端が風の中でそよそよと揺れ始めました。服からは穏やかな暖かさが広がりました。それは目をくらませるようなものではなく、母親が子どもの額に手を当てるような、柔らかな暖かさでした。
太陽は立ち上がりました。金色の光が一筋、雲を突き抜けました。続いて二筋目、三筋目が伸びていきました。小川の氷は少しずつ溶け、野菜の芽は頭をもたげ、スズメが歌い始めました。谷の下では、陽射しが家々の屋根に降り注ぐと、村人たちが喜びの声を上げました。
「私は、この服を繕えるのは光の糸だけだと思っていた」と、太陽はメイに言いました。「でも、それは間違いだった。服を丈夫に保つのは特別な一本の糸ではなく、力を合わせたたくさんの手なのだね」
それからというもの、太陽は色とりどりの縫い目がある服をいつも着るようになりました。村の上空を通るたびに、太陽は年老いたスモモの木へ暖かな陽射しを一筋落としました。それは、遠い道のりをいとわなかった少女へのあいさつでした。
メイは成長しても、古いものを直す習慣を持ち続けました。村の子どもたちに、服のボタンの縫い付け方や袋の繕い方、植物の世話の仕方を教えました。誰かが「自分にはとても小さなことしかできない」と言うたびに、メイはいつもほほえんで言いました。
「ひと針だけでは服にはならないけれど、どんな服も、ひと針から始まるのよ」
そして冬の朝、陽射しが窓から差し込むと、人々は今でも空に、きらめく色とりどりの縫い目が入った、金色に輝く一筋の光を見ることができました。それは太陽の服でした。忍耐と信じる心、そして人々が互いに贈り合った美しい思いやりによって、縫い上げられた服なのです。
物語から学べること
メイの物語は、どんなに小さな善い行いにも意味があることを教えてくれます。一人ひとりが自分にできることを少しずつ進んで分け合えば、大きすぎると思えることも、より軽やかにできるようになります。助けるということは、必ずしも貴重な贈り物である必要はありません。ときには一本の糸、励ましの言葉、そばに座って過ごす時間、あるいは面倒がらずに最初の一歩を踏み出す手で十分なのです。
幼い子どもたちも、持ち物を分け合ったり、植物の世話をしたり、家族を手伝ったり、まだ直して使えるものを急いで捨てなかったりするような、自分の力に合った行動によって変化を生み出すことができます。何より大切なのは、思いやりを持ち、辛抱強くなり、誰もがみんなでつくる美しいことに貢献できるのだと理解することです。


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